白純里緒

二十歳の青年。黒桐幹也の高校時代の先輩。式とも多少面識がある。整った顔立ちをしていたが、大人しい性格のため目立つ事はなかった。接触する三人のうちの一人。
ある理由から卒業間近に学校を辞めてしまった。
荒耶宗蓮が用意した最初にして最後を飾るはずだった駒だが、彼の出番を待たずして魔術師は抑止力の前に敗れ去る。
司令塔を失いはしたが、それは白純里緒にとって幸運な事だった。目障りな荒耶が消えた事で、彼は己の欲望を叶える為だけに行動を開始する。
顔を式に似せ、服装も式と同じものにするが、髪だけが金なのは獅子[しし]をイメージしての事。
アニマ嗜好[しこう]は天性のものと思われる。或[ある]いは、自覚していなかった性同一性障害では。……となると、式に惹[ひ]かれたのは式にではなく識[シキ]にだったのかもしれない。
『空の境界式』という荒耶の物語から外れてしまったもの。本来なら黒幕の前に退場するべきだったもの。が、黒桐幹也と両儀式の物語を締めるには、殺人鬼である彼が残っていなくてはならなかったのだ。

Garden of sinners Pamphlet: 空の境界設定用語集