アッド

グレイの持つ宝具・最果てにて輝ける槍に付与された封印礼装。
魔女モルガンによって加工され、彼女の知る中で最もアーサー王に心酔していない円卓の騎士が、人工人格の基礎となった。『アトラスの契約』の事件を考えれば、その細工はむしろあのタイミングで「アーサー王の復活をとどめる」ために仕組まれた形跡がある。まるで、「復活に協力するが復活してほしくない」とでもいうような、奇妙な仕掛けであった。
加工される以前の正体は、ロゴスリアクト・レプリカ。かのアトラス院の七大兵器から引き継いだ超演算機能こそが、内側の最果てにて輝ける槍を封印しつづけている。限定解除の鎌はもちろん、ハンマーや盾や鉤槍、果てはブーメランにまで変形するのも、この演算機能の応用によって、ロンゴミニアドの能力の一部を表出させたものだ。『アトラスの契約』で顕現した騎士も理論的には同様。その性格は過去の騎士と現在のアッドが複雑にまじりあった、厳密にはどちらでもないものだったが、だからこそ最後の疑似宝具を展開できたのだろう。
グレイにとっては、本当に長い間唯一の友達だった。
なお、アッドの名前は、加えるのアッドと、ロンゴミニアドのアドから。

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