化野菱理

法政科の蛇。属性は水。特性は毒。
本作品における、エルメロイII世最初のライバル。ハートレスをモリアーティとすればアイリーン・アドラー。もっとも恋愛関係に落ちるような隙間はまったくエルメロイII世にないのだが。
実のところ、彼女の人生のかなりの部分は父への復譬でできあがっていた。勝手に霊墓アルビオンへと潜り、こともあろうに前妻と息子を捨てて、生還した父。後妻に自分を産ませて、腑抜けのまま亡くなった父。そんな父のすべてがくだらないと証明するため、彼女はノーリッジの養子になって法政科へ潜り込むという、家系の後押しがない魔術師からすればこれ以上ない王道ルートを辿った。
その結果として、偶然法政科・情報部門のデータから、ドクター・ハートレスという奇妙にひっかかりを覚える人物に目をつけることとなり、ひょっとして生き別れの兄=化野九郎なのではという仮説を立てて、彼を追うようになっていった。
II世が「魔術師としての目的意識は一流だが能力は二流」なら、化野は「能力的には一流だが魔術師としての目的意識はほぼ皆無」なキャラ。本質的にはむしろ魔術使いに近しいのだが、根源を目指そうとしない法政科は、彼女にとって良い居場所だった。
作中記述されなかったが、かけている眼鏡は魔眼殺し。
ハートレス―――兄である化野九郎がかつて持っていたのと同じ、失せ物探しの能力を持つ魔眼を保持している。事件において、菱理が的確なポイントに早期到着しているのは、おおよそこの魔眼のためだ。もちろん法政科で手柄を立てるにも大いに役立っているし、兄を探すのにも活用していた。
余談だが、少し前から、あまり法政科の似合わないむっちりした後輩が入ってきて、実に楽しくちょっかいをかけているとか。

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ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 material: ロード・エルメロイⅡ世の事件簿用語辞典