触れれば転倒!

トラップ・オブ・アルガリア。“黒”のラィダーのチート宝具、その二。元々はカタイの騎士アルガリアが持ってきた黄金の槍。触れた者を全て打ち倒す魔法の槍で、アルガリアは馬上試合において、アストルフォを含めた並み居る騎士たちに悉く勝利した。
ところが一人の騎士が馬上から転げ落ちただけでは降伏せずに、剣を抜いた。アルガリアはやむなく槍を使わずに剣で応戦したが、敵わず逃げ出してしまう。アルガリアは魔法の槍の力を過信しており、自分を負かした者に姉であるアンジェリカ(ローランが後に狂乱する原因である美女)を差し出すことを約束していたのだ。
アンジェリカも弟の不利を悟ってヤべえとばかりに姿を消し、御前試合が混乱状況になる中、自分の槍が折れたアストルフオは「あ、こんなところに槍がある」とアルガリアの槍をパク……黙って借り受ける。
当然ながら、その後のアストルフォは馬上試合において連戦連勝であった。
宝具『触れれば転倒!』は槍そのものの威力は極めて低い。しかし、槍の穂先が触れた時点で転倒状態———両足の霊体化を強制する。無論それも一時的なもので(何しろ状態としては、「転ばせた」に過ぎない)、わずかな時間で回復できる程度のものだが、三巻で披露した通り、「巨人ですら転倒させる」という極めて強い強制力を持つ。
ちなみにアストルフォは幾つかの戦いをこの槍で潜り抜けた後、ローランの従姉妹である女騎士ブラダマンテにこの槍を託している。こんな貴重な槍を惜しげも無く差し出したのは当然ながら、アストルフォがこの槍の力について全く知らなかったである。馬上試合において連戦連勝だったのは「ポクが無意識に封印していた力が"覚醒"したんだね」とか思ってた模様。ひどい。

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