遠坂時臣

遠坂家五代目頭首。全てが順当であったなら聖杯戦争を終結させたであろう男。
第四次聖杯戦争より以前のかなり早い段階から下準備を費やし、万全の態勢で事に及んだものの、腹心と恃んだ言峰綺礼の造反によってあえなく脱落。ただし綺礼を唆した大元は時臣の契約したアーチャーであるだはに、結局はサーヴァントとの相性問題が敗因と言えるのかもしれない。
時臣とその先代は、霊脈上の要所として権利を押さえてあった地所を、積極的に商業用地として転用させたため、そのことごとくが「なぜか金運に恵まれて事業を成功させ、遠坂家に莫大なテナント料をもたらした。もちろん時臣としては、彼ら「遠坂の土地を耕す小作人たち」の収穫は、行き届いた霊脈管理によって悪運や災難、霊障の類から保護されていればこその恵みであり、当然の権利として租税を徴収していたにすぎない。まさに魔術あってこそ成立する二○世紀末の封建制度であり、他の土地のセカンドオーナーでも、ここまで金銭的な利潤を生み出した者はそう多くない。
それらの権益は、時臣の死後葵に相続され、さらに葵の死後に凛へと相続される段になって、後見人である綺礼が実に愚直かつ大雑把な管理をしてくれたため、実入りのいい物件は大方が他人の手に渡ってしまった。たぶん清貧を旨とする神父としては教育上宜しくないとでも思ったのだろう。凛は二重の意味で言峰神父に報復ぽんちをしていいと思う。

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