キャスター(アリス)

さんせんめの、サーヴァント。
ワタシはアナタ、アナタはワタシ。
名前も忘れたアナタのために、
アナタの姿をそっくり映す。
ワタシの名前はわらべ歌。
トミーサムの可愛い絵本。
マザーグースのさいしょのカタチ。
夢見るアナタとワタシのために、
夜が明けるまで浪漫飛行。
ああ、でも昇降機が降りていく。
夢の終わりがやってくる。
ありすの終わりがやってくる。
物語である以上、終わりがくるのはあたりまえ。
寂しいアナタに悲しいワタシ。
最期の望みを、叶えましょう───

ナーサリーライムは実在の英雄ではなく、実在する絵本の総称である。
イギリスで深く愛されたこのジャンルは、多くの子供たちの夢を受け止めていくうちに一つの概念として成立、“子供たちの英雄”としてサーヴァント化した。
(のちにルイスキャロルという有名な作家を生み出す下地になったもの。彼の著作「不思議の国のアリス」は、もともとは彼の姪っ子たちに即興で聞かせたナーサリーライムである)
サーヴァントそのものが固有結界であり、マスターの心を映し、マスターが夢見たカタチの疑似サーヴァントを作り上げる。
このサーヴァントはひとりの悲惨な少女を救ったが、同時に、常に何者でもない、鏡であるこのサーヴァント自身も救われていた。……たとえそれが、砂糖菓子のように脆く、意味のない事だとしても。
また、上記にある散文詩テキストはゲーム本編におけるマトリクス「詳細:1」と同じもの。
ありすとの決戦前、「相手の真名当てイベント」の後に開示されるのだが、ここで言う「最期の望み」はありすの生前の望みではなく、死後、ゴーストとなった後の望みを指している。

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