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本編では、オルロック・シザームンドの使用した魔術。
その根幹は、幼虫、蛹、成虫とほぼ別の生態に蝶が変じていく神秘性にある。
オルロックがこの魔術を「確かなものと確かならざるもののあわいを操る」と言ったように、変化そのものに干渉することがこの魔術の特徴だ。自分の血と精液からつくりあげたホムンクルスに、記憶や人格を移植しえたのも、その特性あればこそである。
剥離城のかつての主人ゲリュオン・アッシュボーンはその特性に目をつけて、オルロックに協力させることで、魔術刻印を他者に移植する方法を見出した。……とはいえ、本編の通り、これはけして完成はせず、多大な副作用(ゲリュオンからすればこちらが目的) を伴うものだったのだが。
翻訳者注
- ^ パピリオ・マギア