臨終した星。死に絶えた惑星。生物の住めない世界。
現在の世界の名称。正式名称ではなく、荒廃した大地に生きるヒト人の間に伝わった俗称。
鋼の大地の記名が示すとおり、現在の大陸の大部分はひび割れた荒野であり、灰色と白濁とした雲に覆われている。
食物は育つことはなく、大気はかつてのように動物に適した物ではなくなっている。
人間種ふうに言うのなら、徹底した世紀末。けれど母体である星が死亡しても、人間種はその発達した文明技術によって生き長らえた。
かつて人々が思い描いた星の終わりでさえ、人間種を滅亡させる事は出来なかった。
over count 1999.