自らの魔眼を手放すため、魔眼蒐集列車に乗り込んだ聖堂教会の代行者。
代行者として生きるには優しすぎた人。泡影の魔眼は、彼にはまるで制御できず、他人の記憶で自分の記憶を塗りつぶさせるだけの代物だった。それでも、ずっと代行者としての激務を遂行してきたあたりから、彼の超人的な精神力が窺いしれる。
代行者としても腕利きであるが……とはいえ、本来サーヴァントと切り結べるほどではない。ハートレスも言及していたが、魔眼蒐集列車でのフェイカーとの戦闘は、通常の視力を失ったがゆえに魔眼に特化したこと、魔眼にあらゆる生命力を奪われるのも厭わなかったことが大きい。あの戦いは彼にとって全人生をかけた復讐であり、守るべき子供たちのためにも、どうしても勝たねばならなかった。そして、彼は勝利したのだ。
泡影の魔眼は、宝石の魔眼。
魔眼蒐集列車の『目玉商品』を考えた際、直死の魔眼がある種の未来視ならば、究極の過去視とはなにかと考えたことから設定。結果は、劇中の通り、過去に認識したものを浮かび上がらせることとなった。その斬撃は物理的にも魔術的にも防御不能。宝具だろうがスキルだろうがおかまいなし。因果に干渉できる能力以外では一切阻むことかなわぬ、紛うことなき異常である。
なお、時間が泡に見えるというのは、現代科学による時間へのアプローチのひとつでもある。
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