殺生院キアラ

CCCで登場するマスター。
二十代後半の日本人。正しくは殺生院祈荒と書く。
サーヴァントはアンデルセン。
尼僧服の、天然でエロいお姉さん。
「あらあらまあまあ」とおどけながらも、その仕草はアルターエゴたちより扇情的という困った人。正直、性欲を持て余す。
尼僧服に身を包んでいるものの、服の上からでも分かる体のラインは絶世の美女のもの。ちなみに、髪は剃髪しておらず頭巾の下に納めている。
一人称は「私[わたくし]」。
三人称は「皆さん」、名前にさん付け。
基本的には清楚な女性口調に。
柔らかで貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉のはしはしに妙な色っぽさを持つ。
性格は内向的、弱気、能動的。
温厚だが積極的。病弱そうに見えて活発。人情に弱く慈悲に深い。ものの道理をとらえ、万人の心情を読み取り、彼らの立場・苦悩を正しく理解する思慮深さを持っている。
外見も中身も、楚々とした美しさで満ちた才女……なのだが、どこかぽんやりしているというか、耳年増なところがあり、『聖女』というよりは『優しいお姉さん』になってしまう。
毒舌サーヴァント・アンデルセンに手を焼きながらも笑顔をたやさない人格者である。

戦闘能力は乏しいが、心の解析、治療に秀でたウィザード。CCCではBBに従うフリをしながら、主人公たちのサポートに出精する。
本来なら攻略不可能のサクラ迷宮を突破するには彼女のコードキャストが不可欠となる。
たいていの人間を好ましく思うキアラだが、ガトーだけは苦手のようだ。
またどうでもいい豆知識だが、Fate/EXTRA四回戦において、ガトーモンジが彼女の名前をサラッと口にしている。

真言密教立川流の傍流、詠天流の導師の娘。
山奥のコミュニティで生まれ、育ったが、幼少期は不治の病に冒され、十四歳の春は迎えられないと言われていた。
その頃の彼女の唯一の支えだったものは、父の信者たちが見舞いの品として置いていった絵本である。
雪の降る夜、酬われないまま死を迎えた少女の物語に感じ入り、
地上と月ほどの隔たりがありながら、違う世界の異性に一目惚れし、自らの声と引き替えに陸にあがった少女の物語に憧れたという。
その後、ネットによって床についたままでも世界を知るようになり、その知識で不治の病から回復。自由に行動できるようになってから、彼女の中でその思い出は記憶の隅に追いやられた。

成人してからはその人間性から多くの信者を獲得し、聖者として自らの教えに尽くした。
しかし、彼女を独占しようと私欲にかられた信者によって殺される。
……とは言っても、その頃の彼女は万色悠滞によって自身を疑似霊子化させており、地上の肉体が死滅したところで彼女には何の問題もなかった。
キアラは己のフィールドを電脳空間に移行しており、一層、悩める欲望をすくう道に没入した。
その在り方は伝え聞く第三魔法、魂の物質化であるヘブンズフィールに近いものと思われる。

Fate/EXTRA Material: Fate/EXTRA用語辞典