疑似霊子転移。人間を疑似霊子化(魂のデータ化)させて異なる時間軸、異なる位相に送り込み、これを証明する空間航法。夕イムトラベルと並行世界のミックスである。
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その他
物体を擬似霊子に変換し、任意の座標に転移させる移動法。
アトラス院の協力で実用化された時間跳躍術式。
レイシフトによってマスターを様々な時代に送っているが、実際には霊子データになって「投射・観測」しているという考え。タイムマシンのようにも使えるので魔術協会では実現化を危険視されていた。
理論はともかく技術が追いついていないため完成は不可能と言われていたが、マリスビリーが巨額を投じてアメリカ政府と交渉、量子力学部門の研究施設として資材と技術者の提供を受け、完成までこぎつけた。その実験には国連(といっているが、大部分は魔術協会)の許可が必要、という条件がかかっている。特異点Fの調査の時がレイシフトの初動でもあった。
カルデアの外周部分の壁と壁の間には量子加速器ならぬ魔力加速器が設置されており、これを最大出力でブンまわして四十八人ものマスターを霊子に変換し、レイシフトさせる筈だったのだが……(マスターひとり分であればコンパクトな加速器で霊子変換が可能)
レイシフトの工程は、
- コフィンに入る。
マスターの全パラメーターを調査、定義。 - 魔術的な「生きているが死んでいる箱」を作成。
マスターの生命活動を「不明」状態に。 - 擬似霊子分解、開始。
スパコンも総動員して人体とその運命力、マスターが不在になるコトで起こる歴史やら因果関係やらの狂いを計算し、仮の数式をあてて歴史をきちんと補正する。膨大な電力・魔力を使うが、そこは加速器でまかなう。 - 一〇〇年先まで保障されている人類史マップ・カルデアスのデータを利用して、レイシフト先の状況を確認。
霊子投影開始。 - レイシフト先にマスターの霊子がすべて投射された段階でコフィンと外界を完全に遮断。コフィン内部は無の定義となる。
- マスター、レイシフト先に実体化。たいてい空から落ちる。
というもの。