百の貌のハサン

第四次聖杯戦争に参加したアサシンの英霊。歴代のハサン・サッバーハを襲名した『山の翁』の一人。
『ザバーニーヤ』たる肉体改造を行っていない異例のハサンであり、自らが患っていた多重人格障害を逆手にとって活用することで、正体不明の暗殺者として活躍していた。
霊体として召喚され、サーヴァントとして現界する過程で、分断された魂のすべてについて別個の実体化を果たしている。ただし元々の霊的ポテンシャルはあくまで一人分しかないため、分割された個々のアサシンは、能力の点では極めて低く、サーヴァントとして通用する最低レベルの力しか持っていない。
また各々の『別人格』は得手不得手についてもまちまちで、中には功を焦って命令を無視するお馬鹿さんや、アサシンのくせに不意打ちで失敗するダメっ子とかも含まれる。彼らの個性をすべて把握し、適材適所を考えて計画的に運用した場合には絶大な脅威となるサーヴァントだが、そこまで本気で勝ちを狙う意図がマスターになかったせいで、ひたすらピーピング一筋に徹する羽目になる。
まだ遠坂時臣の走狗にすぎなかった頃の言峰綺礼によって召喚され、いわば下僕の下僕という損な役回りに甘んじるしかなかった4thハサンだが、実はちゃんと聖杯を求める秘めたる想いは持ち合わせており(ちなみに悲願は『統合された完璧な人格』)戦いが佳境を越えたら綺礼や時臣を出し抜いて聖杯を横取りする心算ですらあった。が、結局はそんな翻心を露わにする暇すらなく、第4次聖杯戦争における最初の脱落者となる。

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