ベルサック・ブラックモア

ブラックモアの墓守。
グレイの戦闘技術はおおよそこの人から叩き込まれたもの。
どうして、これほどの戦闘能力を保持しているかというと、すでに意味を失いつつはあるものの、彼はブラックモアの一族最後の末裔だからである。シスター・イルミアと五分で渡り合った魔術も、ソウルキャリアーの一族としてのものだった。
グレイの故郷の村では、(演技をしていたマグダレナを除けば)ほぼ唯一グレイを神子などとは考えていなかった。墓守の後継者に指名したのも、このまま過去の英雄の器としてのみ人生を終えるのは、あまりに不憫だろうと考えたため。
口下手なベルサックは、そんなことを話すことはなかったのだが……その意思はグレイにも確実に伝わっていた。

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