“赤”側のサーヴァントの一人。インドの古代叙事詩『マハーバーラタ』における大英雄の一人。真名をカルナ。彼に関してはぶっちゃけ「Fate/EXTRA CCC」やそのマテ本である「Fate/EXTRA material」に詳しいため、ここでは「Apocrypha」におけるカルナについてのみ記すこととする。
聖杯大戦におけるカルナは、最後の最後までシロウ・コトミネをマスターと認めなかった英霊である。自意識を奪われたマスターに最後まで仕え続けた。彼らを守るために、やむなくシロウに従っただけで、それがなければあくまでマスターの「聖杯を獲る」という意志に従う孤高のサーヴァントであっただろう。まさしく聖人、でもこんな謙虚で誠実な態度で仕えていたからムーンセルに「じゃあ、次はダメダメな引き籠もりのマスターと組んでね」と宣告された気がするのだが、どうか。
今回は魔力供給も潤沢なため、これまでに無かった全力全開モード。正直やりすぎたかもしれないと反省している。黄金の鎖であらゆるダメージをものともせず、『魔力放出』でカッ飛ぶわ燃やすわ不死鳥のように炎が舞い散るわ神槍はどっかんどっかん大爆発させるわ―――控えめな態度の割りに、物凄い大暴れだった印象。
“赤”側の陣営においてアキレウスと遜色ない実力を持つ、まさに二枚看板。二巻における大戦争の際、“黒”のランサーが繰り出した攻撃は生半可なものではなく、あの場で戦っていたランサーがカルナ以外であれば抗し得るものでもなかっただろう。
カルナがジークフリートに見て取ったのは、何かに苦しみながらも己の役割を全うしようとする、純粋な戦士としての顔。それはかつて戦った伝説の弓兵にも通じるものがあったらしい。
なお、本来は五巻クライマックスのジャンボジェット迎撃戦の際に、満を持して槍を地面に突き立て、何をする気だと言うセミラミスに対して「武具など不要。真の英雄は眼で殺す……!」と言ってジャンボジェット大量撃墜!みたいな展開も用意してあったのだけど、ギャグ過ぎたのでやはりカットと相成ったのである。
サーヴァント