“赤”のバーサーカー

“赤”側のサーヴァントの一人。マスターや他サーヴァントの意図など全く無視して、暴れるだけ暴れた後に星のように消えていった、まさに狂戦士に相応しいサーヴァント。その真名をスパルタクス、古代ローマにて大規模な奴隷反乱を起こした最強の剣闘士である。
スパルタクスは反乱の首謀者であり、実質的な指導者として奴隷たちを率いたが最前線で戦い続け、軍によって反乱が鎮圧されたときも死ぬまで戦った。そのせいか、スパルタクスの死体はズタズタに引き裂かれ、戦場のどこにも見当たらなかったという。
バーサーカーとして召喚されたスパルタクスは、常に「叛逆」のみに思考を割いている。そのため、マスター殺しも辞さないサーヴァントとして通常の亜種聖杯戦争においては「召喚したら敗北確定」と称されている―――のだが。実のところ、スパルタクスはマスターに対して積極的に反乱を起こす訳ではない。彼の狂化はEXであり、意思疎通は実質的に不可能であるが、マスターが「圧制者かどうか」は判断できるのだ。
……問題は、そもそも亜種聖杯戦争に参加するようなマスターはほぼ間違いなく魔術師で、スパルタクスにとっては圧制者にカテゴライズされるのだが。「たまたま巻き込まれてしまった」ようなマスターであれば、敗北するまで共に戦うことは充分に可能である。特に、誰とは言わないが赤毛の少年とは相性が良いだろう。彼の戦いは常に格上との、そして自己との戦いであるからだ。もちろん、聖杯戦争に勝ち抜けるかどうかはまた別の話。
可能性は低いが、セイバーとして召喚された場合は、更なる注意(叛逆的な意味で)が必要なのがこのスパルタクスの厄介なところなのだが。いっそのこと、何も知らない子供がマスターに選ばれた方がまだ勝ち残りの目が見えてくるかもしれない。

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