虚栄の空中庭園

ハンギングガーデンズ・オブ・バビロン。“赤”のアサシンが誇る最強最大スケールの宝具。対界というよりは巨大な結界そのものと言うべきか。アサシン?隠れてマスター殺しするサーヴァントだよね?そんな当たり前の認識を明後日の方向へとブン投げる唖然系宝具。
本編でも言及したが、セミラミスは空中庭園を建造した訳ではない。だが、セミラミスの伝説に何時の間にか組み込まれた「虚偽」はいつしか本物になってしまった。
ただし、現実世界に虚偽の代物を持ち込むのだから材料に関しては現実のものを使用しなくてはならない。これが本物の空中庭園の場合は、通常の宝具のように真名を解放するだけで発動———顕現するのだが。
材料にはぶっちゃけ小国が買えるだけの金額が必要。というか、お金を掛ければ掛けるほど神秘が強くなり、庭園は強化されていくので聖杯を手に入れるためならば、破産覚悟で挑むべきだぞ我が主———とはセミラミス様の弁である。
通常の聖杯戦争では、まず使われることのない宝具。材料費もさることながら、問題になるのは三日三晩の儀式。これは虚栄に真実という楔を打ち込むために必要な儀式なのだが、この三日三晩とは別に比喩でも何でもなく、セミラミスの詠唱が七十二時間分必要ということである。庭園が拡大すればするほど、あちこちに楔を打ち込む必要がある。
という訳で普通の聖杯戦争の場合、余程の潜伏場所を確保しない限り、空中庭園は無意味な宝具である。そして何より、セミラミスは余程面白いマスターでもない限り、自分から空中庭園を作ろうとはしない。

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